県警は昨年の県内の犯罪概況をまとめた。刑法犯の認知件数は1万503件(前年比101件減)で戦後最少を記録。全体の検挙率は41.7%で前年を4.2ポイント上回ったが、殺人や強盗などの凶悪犯罪の検挙率は82.6%で、前年を10.6ポイント下回った。
認知件数が減ったことについて、県警は「地域ボランティアによる防犯活動の活性化や、自転車盗を中心とした窃盗事件の抑え込みが要因」と分析している。窃盗犯は8485件で、前年比で223件減少。このうち自転車盗などの乗り物盗は2691件で、216件減少している。
凶悪犯罪は、殺人11件(同1件増)、強盗15件(同8件減)、放火7件(同6件減)、強姦(ごうかん)13件(同1件減)、強制わいせつ46件(同21件増)など計92件で、前年に比べて4件増えた。このうち、容疑者を検挙したのは76件(同6件減)で、殺人と放火は全ての事件で検挙した。
県警刑事企画課は「住民の防犯意識の高まりが、刑法犯の減少や検挙率の上昇を後押ししている。今後も安心、安全なまちづくりに努めたい」としている。
読売新聞より抜粋